妊娠初期の葉酸 なんで必要?理由を答えます
こんにちは。conです。
妊娠初期は葉酸が必要と聞いたことがあるのではないでしょうか。
なぜ葉酸が必要か、必要な時期について書いていきたいと思います。
葉酸とは
葉酸とはビタミンの一つで、Wikipediaによると以下のように書いています。
葉酸(ようさん、英: folate)はビタミンB群の一種。ビタミンM、ビタミンB9、プテロイルグルタミン酸とも呼ばれる。栄養素のひとつ。水溶性ビタミンに分類される生理活性物質である。プテリジンにパラアミノ安息香酸と1つまたは複数のグルタミン酸が結合した構造を持つ。1941年に乳酸菌の増殖因子としてホウレンソウの葉から発見された。葉はラテン語で folium と呼ばれることから葉酸 (folic acid) と名付けられた。[1]葉酸は体内で還元を受け、ジヒドロ葉酸を経てテトラヒドロ葉酸に変換された後に補酵素としてはたらく。
葉酸が不足すると?
高校の時の生物の授業を覚えていますか?
受精卵は神経管などの外胚葉から形成されて、周りの組織が神経管を包んできますよね。
葉酸をしっかりとることで、それを完全に包むことができないで、穴が開いた状態になってしまうことを低減させる効果があります。
具体的なものとしては以下の2つ。
無脳症(上のほうが開いている場合):
頭蓋骨・頭皮がない赤ちゃんです。お母さんのおなかの中では生きることができますが、外に出てきたら、経過はよくないことが多いです。
分かった時点で先生に中絶を薦められてする方が多いです。
二分脊椎(下のほうが開いている場合):
赤ちゃんの背骨の下のほうから髄膜・脊髄か飛び出てしまいます。
運動麻痺や知覚障害などの神経障害が出る可能性があります。
葉酸の必要な時期
上記のことから、神経管などを形成する時期には葉酸を摂っておきたいですよね。
受精卵ができてから第3週以降、神経や皮膚、骨、血管、筋肉、消化管などにそれぞれ分化し、発生の第8週にはすべての主要な器官の形成が始まっています。
妊娠週数は、いちばん最近の生理が開始した日から計算するので、発生の週数と2週間くらいずれているのですが、それを考えると、
発生第8週=妊娠10週!
ここまでには葉酸をしっかりとっておきたいところ。
厚生労働省では、妊娠1か月前~妊娠3か月までの間、葉酸をはじめその他ビタミンを含む栄養の取れた食事が必要と書いています。
でも待って!???
妊娠10週って、生理が28日周期の人なら、「そろそろ来るはずの生理、なかなかこないな~」って妊娠に気づいたかどうかってところ。
なので、妊娠が分かる前(妊娠を計画している時)から葉酸を摂取しておく必要があります。
厚生労働省が妊娠の1か月以上前からの葉酸摂取を推奨していますが、これが理由です。
葉酸の食事摂取の平均必要量(下図1)が、妊娠中だけでなく、授乳時にも通常の+80㎍ほど(ほうれん草半株くらい)必要であることから、ずっと葉酸を摂取していても過剰な量を取りすぎなければ問題ないようです。
葉酸を摂取するには?
葉酸は食べ物から補うことができますが、サプリメントで摂取することをおすすめします。
葉酸を多く含む食べ物は
・グリーンアスパラガス
・鳥レバー
・アボカド
・春菊
・ほうれん草
などに多く含まれています。
葉酸の食事摂取基準量は以下になっています。
(図1)
妊娠負荷量、妊娠してないときの平均必要量や推奨量の倍近くありますよね…
これを食事だけで補おうと思うと、毎日春菊を何株も摂取しなければいけないので、大変な量になってしまいます。
しかも、妊娠中は尿中に排泄される量が多くなるので、余分に摂取する必要があります。
これらのことから、摂取量もわかりやすいし、手軽にとることができるサプリメントをおすすめします。
ただし、過剰に摂取すると、ビタミンB12欠乏症の診断を困難にするので、用法・容量を守って使うようにしてください。
妊娠中にたばことアルコールは厳禁ですが、大量のアルコール摂取は葉酸の代謝・吸収を妨げますので、
妊婦さんはもちろん、まだ妊娠してないけど準備のために葉酸を摂取しておくという方は一緒に摂取しないように注意してくださいね!
葉酸のサプリメントと言ってもいろいろなものが売っていますので、産婦人科の先生に「このサプリメントを飲んでいるが、継続していいか」と確認してみてください。
以上、「妊娠初期の葉酸 なんで必要?理由を答えます」でした。では!
※この記事は「病気が見えるVol10産科 第2版」74ページ、21ページを参考に書きました。