元農水省事務次官の事件について、一人の親として思うこと
こんにちは。conです。
先日元農水省の事務次官が息子を刺殺する事件がありました。
ワイドショーでは連日その話が流れていましたね。
もともと息子さんによる暴力は日常的にあったようです。
元事務次官は長男が、近所で運動会をやっている小学生を殺してしまうと思ったようですが、これはトリガーになっただけで、氷山は海の中に深く大きくできていたんしょうね。
若者の問題と捉えられていた引きこもりですが、40代から60代くらいまで高齢化しているようです。
今回の息子さんも44歳でした。
以前、こういった話題や当事者の心理に興味があって、本を買ってみました。
「子供を殺してくださいという親たち」
なかなかショッキングな題名の本ですよね…汗
この本を書いた押川剛さんは、長年精神障害者支援に関わり、自立・更生支援施設「本気塾」を設立しています。また、ジャーナリストとしても活躍をしています。
子どもに対して我関せずの親、子供と共依存の親、など様々なパターンのドキュメントが紹介されています。
引きこもりの高齢化が進んでいます。
昔は精神疾患があると、ある日家族に精神病院に連れてこられて、一度入院したら死ぬまで施設に入っている、ということが多くありました。
実際私が昔実習した時も、20年その施設にずっと入っている、なんていう方も多かったです。
しかし最近は、数週間から長くても数か月で退院させる方向性になってきています。
国がそういう方針になってきているので仕方ないですね。
それが今まで施設に長年いたのに、いきなり退院させられて困っている人達が多くいて、それが実体として表面化してきたのかもしれません。
でも、本によると、家族は置き去りのまま、昔の感覚のままでいる家族が多いのだとか。
「臭い物に蓋」の精神で「とりあえず精神病院に入れておこう」「国が何とかしてくれるだろう」という感覚が抜けない家族が多いのだとも言っています。
引きこもりや問題行動がある子供たちが高齢化しているのは、それまで何とかしようとしてこなかった(あるいはそれが足りなかった)親たちも原因の一つであるとも言っています。
それは本当に困ってどうにも身が振れなくなったなくなった状態かと思いますが、
根本的な問題は、今始まったことではなく、子供が小さい時からしこりがあったのだということが書いています。
ひきこもりの問題は、子供たちだけにあるわけではないかもしれないことを感じました。
以下本書から抜粋です。
子供は、「対応困難な問題を繰り返す」と言う形で、親に自分の心を突きつけているのです。こうなるまで気がつかなかった、子供の心の痛みを受け止めてください。問題から目をそらしたり、子供の心を縛ったりするのではなく、子供を1人の人間として尊重する気持ちを持ってください。
「子供を殺して下さい」という親たち 278ページより
子供は自分の鏡と言ったりしますが、自分と似ているからこそ、自分と重ねたりしてしまうと思います。
自分の言動一貫性を持つ、嘘をつかないなど、やってはいけない事は自分もやらないようにして、子供を一人の人間として扱い、子供と正面から向き合って子育てしていきたいと思いました。
以上、元農水省事務次官の事件について、一人の親として思うこと でした。では!